取材先から「社外取締役になりませんか?」相馬さんのキャリアの話が面白かった

「そんなキャリアあるのか!」と驚いた、相馬さんのキャリアについて取り上げます。
まむし 2024.07.29
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ライター/編集者の長期的なキャリアって「見えづらいなぁ」と感じています。「編集長」とか「現場のエース」とか、何となく思いつく気もするのですが、ほかの職種(営業とかコンサルタントとか)と比べて、パターンが少ないように感じるというか。そんな疑問を携えて今回は、M&A特化型メディア「Update M&A」編集長で、タカヨシホールディングスで社外取締役を務めるという、あまり聞いたことのないキャリアをお持ちな相馬留美さんに話を聞いてみました。

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◆相馬留美さん(Xのプロフィールから)
M&A特化型メディア「Update M&A」の編集長/M&Aクラウド←Strainer←フリーランス(「週刊ダイヤモンド」など経済誌記者・編集者)←ベンチャーでIPO準備←ダイヤモンド社←立命法/タカヨシHD(「わくわく広場」運営、東証グロース上場)社外取締役/日本古典推し、谷崎潤一郎『陰影礼賛』はバイブル

◆取材先から「社外取締役になりませんか?」と誘われるまで

まむし(以下「ま」)本日はお時間いただいてありがとうございます。相馬さんのような編集人材が、「事業会社で社外取締役をやっている」という事例をあまり聞いたことがなかったので、思わずお声がけしてしまいました。

今回は、相馬さんご自身のキャリアについて伺いたいのですが、一番はじめは、ダイヤモンドで記者をされていたんですよね?

相馬さん(以下、「相」)そうなんです。ダイヤモンドで、ゴリゴリの記者をしていました。その後育児があってフリーに転向してから、Strainer(ストレイナー)というビジネス系のメディアで編集者をし、2023年7月からM&Aクラウドに転職。スタートアップ界隈のM&A事情について発信していたいと思っていたところお声がけをいただいた形で、今はオウンドメディアの編集長をしつつ、他社の社外取締役も務めています。キャリアに関しては、行き当たりばったりですよ(苦笑)

ま)なんというか、転職先が多彩ですよね。いわゆる普通の伝統的な記者や編集者だったら選ばないようなチャンスを掴み続けていらっしゃるというか。「記者の転職先といえばこう」みたいな固定観念から自由にキャリアチェンジされている印象を持ちました。

相)そうですか…?w どの方面にキャリアチェンジするにせよ「読者に情報を届けたい」という軸はあるんです。でも情報の「届け方」は多様なはずで、ダイヤモンドのような大手メディアから、事業会社のオウンドメディア、Strainerのようなニュースレター媒体だってある。「届け方」にはこだわらず、やりたい仕事ができそうなところでチャレンジし続けている感じですね。

ま)すごい…確かに。でも、「読者に情報を伝えるというコアは同じ」とは頭では分かるんですが、僕みたいにずーっと同じメディアにいる人間からすると、発信形態の違うメディアに転向し続けるって、ハードだろうなあとも思ってしまいます。なんだかんだその都度、環境自体は大きく変わるわけじゃないですか。

相)私の場合、比較的早く出産をしたので、それで自分に制約が加わって「別の道を探さないとマズい」という気持ちがすごくあったんですよね。

一社目のダイヤモンドでの仕事もすごく好きでしたが、泥臭く取材して、徹夜続きで原稿を書き続けるようなライフスタイルは、自分にとって永続的じゃないなと思って。「どんな形態だったら自分が働き続けられるか」というのは、ほかの人に先んじて試行錯誤せざるを得なかったのかなとも思います。

ま)ちなみに相馬さんって、現在は正社員としてM&Aクラウドさんで編集長をしながら、株式会社タカヨシホールディングスさんで「社外取締役」もされているんですよね。これはどういう経緯だったんでしょう。

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