「みんな正解時代」のメディア論

先日質問されたのに即座に返せなかった質問を、ここに消化いたします。
まむし 2025.06.09
読者限定

僕は、他社の編集部の方と「交換研修」というのをたまにやっています。これは、僕が企業で社内研修をさせてもらう代わりに、相手の編集部の方にも、僕のいる編集部のメンバーに向けて話をしてもらう、という仕組みです。

研修テーマは企画、取材、執筆、編集、AI活用やタイトルワークなどさまざま。

お互いの課題や話しやすいテーマを設定し、知見交流をするようにして、もう1年ほど経ちます。他社の編集部とやり取りをする機会は意外と少ないものですが、こうして研修を実施してみると、自社の編集部員からは引き出せないような本音の悩みも聞けることがあり、講師を務めるのがとても楽しいです。

先日、とある 独立系のメディア企業の編集部でお話させていただいたときのこと。

編集部員の方から、「これからメディアに求められることって何だと思いますか?」という質問をいただきました。が、僕はその場で、うまく打ち返すことができませんでした。とても大事なテーマのはずで、日ごろから考えておくべき内容なのにもかかわらず。

・「良質な情報を提供すること」。
→もちろん、それはそうなんでしょう。でも、あまりにもバクっとしすぎる。

・「その人に合った情報を、その人に合う形で提供すること」。
→これも確かにそうかもしれません。でも、その役割はいま、個人で情報発信しているインフルエンサーが担っているのではないか。

ううむ。メディアには何が求められているのだろう。

■「答えのない時代」に大事なのは

この記事は無料で続きを読めます

続きは、2097文字あります。
  • ■「問いかけつづける」にも、覚悟が必要
  • \無料のランチセミナーに出ます/生成AI×編集力で実現する無理なく続ける発信のコツ

すでに登録された方はこちら

読者限定
もしライター1年目に戻るなら「まず最初に」やること
誰でも
優秀な人が「見えないところで何やってるか」気になる時代
読者限定
企画が出せない…!「出がらし状態」の時に考えるべきこと
読者限定
ライター募集で「年齢制限」…「遅咲き」キャリアの咲かせ方は
誰でも
遺書を書くような気持ちで発信する
読者限定
専門性より、役割性が大事になる時代
誰でも
フルリモート環境で、僕が生産性を高めるためにやっていること
読者限定
「気の合わないクライアントからの撤退」は、責任不足なのか