「成長しなきゃ」の呪縛との向き合い方
仕事に慣れたのは良いけれど、本当にこのままでよいのかそわそわする気持ちって、自分一人で折り合いをつけるのがなかなか難しい感じもします。そんなこんなで前回に続き、多彩なキャリアをお持ちな相馬留美さんに話を聞いてみました。
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◆相馬留美さん(Xのプロフィールから)
M&A特化型メディア「Update M&A」の編集長/M&Aクラウド←Strainer←フリーランス(「週刊ダイヤモンド」など経済誌記者・編集者)←ベンチャーでIPO準備←ダイヤモンド社←立命法/タカヨシHD(「わくわく広場」運営、東証グロース上場)社外取締役/日本古典推し、谷崎潤一郎『陰影礼賛』はバイブル
◆「今ある強みを生かすか」「新しいチャレンジをするか」
ま)前回のお話で相馬さんのキャリアの変遷についてもざっとお聞きしましたが、特に仕事が安定してくると、ピボット自体が難しくなってくる気もするんです。やっぱり新しい取り組みって負荷もかかるし、短期的には生産性も下がるじゃないですか。分野を変えたからと言って年収が上がる保証があるわけでもないですし。
そう考えると、「すでにある強み」を生かした仕事をやり続けたほうがある意味精神的には楽な側面って、あると思うんです。新しいことにチャレンジしようと思いながらも、今手元にある仕事をすべて整理してまっさらの新しいフィールドに移る勇気が出ない、というケースが多いじゃないかなと思っていて。
相)確かにそうですよね。とはいえ私の場合、「新しいフィールド」といっても、私自身は一貫して経済/ビジネス系のメディアの運用に携わってきているので、その軸はぶれていないんですよね。
ま)確かに、これまで携わってこられた媒体はどれも、「経済/ビジネス系」ですもんね。
相)そうなんです。自分の強みがはっきりしているので、それを最大限生かすことを考えて、その時々の状況で「一番自分や家族が困らない選択」を考えてキャリアを選んでいます。その結果、フリーランスの時期もありましたし、今のように会社員として働いている時期もある。そんな感じなんですよね。
ま)ほうほう。ご自身として自覚している「強み」でいうと、他にどんなところだと思いますか?