コンテンツで人が採れるのはどんな会社?ベイジの枌谷さんと対談してみた
「採用ページ用のコンテンツ」って、以前と比べてめちゃくちゃ需要が高まっているように思います。とはいえ、「この会社で働きたい」と思わせるコンテンツをどう作りこんでいくかって、そこまで方法論が確立していないように感じたので、採用コンテンツの制作に強いウェブ制作会社であるベイジの枌谷さんにインタビューしてみました。
枌谷力さん(Xのプロフィールより)
BtoBサイト/採用サイト/アプリUIに強いウェブ制作会社ベイジ代表/CEO。福岡のデザイン会社gaz顧問。 NTTデータ→制作会社2社→フリーランス→起業。デザイン、ウェブ、マーケティング、コンテンツ、SNS、採用、組織デザイン等、幅広いテーマで活動。登壇執筆多数。2022年4月福岡移住。
◆「応募が増えればいいな」では不十分
ま(以下、「ま」)本日はありがとうございます…!まず、採用コンテンツに関して、枌谷さんが認識しているトレンドがあれば教えてもらえますでしょうか。
枌谷さん(以下、「枌」)まむしさんが指摘するように、タッチポイントが多様化しているというのはあるでしょうね。(参考:「大転職時代」の今、採用に効くコンテンツのつくり方)
一口にSNSといってもXにFacebook、最近ではYoutrustのような人事系のSNSも出てきましたし動画SNS一つとってもTiktokやYouTubeなど、挙げだすときりがないくらいかもしれません。人材紹介業を手掛けるエージェントも数えきれないほど存在するし、採用人事担当の方と話すと「施策に追われている」という方をたくさんお見掛けします。
ま)どの媒体を使うか考えるだけで、骨が折れそうですね…。
枌)お話を伺っていると「どの媒体を使うか」以前に、目的が定まっていないケースも散見されるんですよね。
採用のプロセスの中で今何が足りていないのかが見えていない。応募者数が足りないのか、会社自体の認知度が低いのか。あるいは、内定承諾率が低いのか。この辺りの視点が欠けた状態で「noteを立ち上げるか、それともWantedlyか」と施策ベースで悩んだ末に、「とりあえず始めてみよう」と、あまり意味のないところにリソースを割いてしまうケースもあるようです。
ま)なるほど。課題感が明確でない状態で突っ走ってしまうんですね。
僕の見ている限り、「応募者をもっと増やしたい」と採用広報に挑む方自体は多いと思うのですが、この課題感だと「まだ荒い」印象でしょうか。
枌)そうですね。応募者数を増やすにしても「増やし方」はいくつかありますし、大切なのは「どんな人に応募してほしいか」というターゲット設定のところです。
自社が求めている求職者はどういうタイプの人で、どんな会社で働いてて、どんなチャネルで接点を持つ可能性が高いのか。基本的ではありますが、施策を考える時にはターゲットをしっかり設定しておくことが大事です。
ま)「とりあえずたくさん応募してもらって、そこから選ぼう」みたいな感覚だと、良くないと。